第8章 飛び出せ青春 第23話~第28話 ロケ地 (世田谷 千歳船橋 他) あらすじ



第23話 受験戦争に参加せよ 



このたび、太陽学園では試験により能力別にクラスを編成替え(テスト結果のよかったものからA→B→C→Dの順に編成する)することになった。3-Dの生徒たちはせっかくクラスもまとまってきたところであり、反対する。河野もまた、職員会議において、反対するが結局賛成多数で押し切られる。元倉は「サッカーもいいが現実の受験戦争に負ける」と編成替えに賛成の立場である。3-Dのメンバーは河野にあらためてクラス替えを廃案にするよう懇願し、河野も「俺にまかせてくれ」と豪語する。
 その夜、クラス随一の秀才、中尾洋一(武岡)が寮の河野の部屋を訪れ「クラス替えに反対するのをやめてほしい」と河野に願い出る。そして、「今の世の中食うか食われるか」だと語る。
 河野は考える。そして、皆が大学に合格し、河野に報告に来るシーンを想像する。結果、元倉や中尾の意見にも一理あると思うにいたり、翌日3-Dのメンバーに「受験戦争に参加せよ。」と命じ、さらに「自分は(Dより上の)3-Cの担任をする。」とまだ決まっていないことを生徒に言い、全員が勉強することを期待する。
 試験勉強中、河野はサッカー部を休みにして、勉強させるようにする。それに対し、陸上部担当の元倉は、試験勉強のためだといって、練習は続けている。それに対抗心を燃やし、河野は渋る中尾を引っ張り出して、マンツーマン練習をするが、中尾は途中で帰ってしまう。次に河野は寮で森下や片桐たちに対しても、勉強に励むよう、督励するが片桐は「あいつも勉強勉強というようになれば普通の先公だよ」と河野に幻滅した様子だ。
さらに河野は柴田・山本が図書館にいると聞いて、小躍りして喜ぶが、実際には彼らは図書館などには寄らず、河原でたむろしていた。河野は彼らを捕まえ、「でみないことはない」と試験勉強をするようになかば強要するが彼らは拒否する。しかし、柴田のとっさの発案で「もし、元倉先生をおぶってグラウンドを一周したなら勉強する」という条件を出す。のむはずがないと思っていたが、河野は「やる」と決意する。
そして当然のごとく、拒否する元倉に何度も何度も投げ飛ばされながらも、ついに河野の熱意に負け、河野に負ぶわれてグラウンドを一周する。3-Dのみなも、河野のこの姿に心打たれ、試験勉強をすることを約束する。
河野も彼らの試験勉強を精力的に応援する。
 柴田・山本は勉強疲れで寝ていたが、河野は「専門の門に口はいらねど、訪問の門には 口がいる。訪問すると口でしゃべるだろう」「瓜につめあり、爪につめなし」・・・さらにヤマのかけかたも教授する。
 寮では寮生を対象に元素周期律表を説明する「すいへいりーべぶっくのふね。そうまがるしっぷすくらあくかんたん!」(なんと懐かしい!)
 教室では英語の暗記法を教授する。OrderにDISをつければ乱雑な、lyをつければ整然としたという副詞になる・・あるいは considerationにaをつければ尊重、最後にSをつければ(considerations)二乗という意味になる・・・河野はこれを「関連式英単語早覚え方と命名する。
 さらに寮の河野の部屋では年号早覚えのゴロを説明する。(フランス革命いやなやく、ルネッサンス1313・・・)
 これらの努力の甲斐があり、歴史では全員が3-Cに進級しそうである。しかし、教頭はそうなればそうなったらで新しい3-Dのクズどもを河野に担当させればよい、と 気にしない。(河野には引き続き3-Dを担当させる)河野もまた「もし、自分が3-Cの担任になったら、次の3-Dの生徒たちは誰が面倒を見るのだろう」と自問し、現行の3-Dのメンバーと別れることになっても よい」という考えに至る。
 この江川教頭の動きを察知した片桐たちは、3-Dに残り、河野のクラスに残るため 答案用紙にわざと間違った答えを書く、という作戦をとることにした。
 そしてこの作戦は功を奏し、全員、3-Dになる。あの中尾もこのクラスが好きだといって3-Dに残る。この話を聞いて河野は感激し、グラウンドで涙を流す。
 3-dの教室ではみなが黒板に自分の名前を書き、その真ん中に河野が署名する。    
では」
※ロケ地情報

① 国士舘鶴川グラウンド・・・
サッカーの練習。中尾と河野のマンツーマン練習。
河野が元倉先生をおぶってグラウンドを一周するシーン。
終盤、河野が涙を流すシーン。
② 図書館・・・
住居表示は「東山氏川原町」となっている。場所は特定できていない。
③ 柴田・
山本がたむろしていた河原・・・ニカ領堰と思われる。
④ 校舎・・・
特定できていない。
⑤   本家鶴亀堂・・・件のブログでは千歳船橋。第9章ご参照。

※マニアック情報

① 今週の委員・・・
片桐・柴田・山本
② 河野が皆が大学に合格し、報告に来るシーンを想像する場面
城南大学合格・・片桐・木次
城北大学・・柴田・山本
女子大・・・森下他
③ 黒板に書かれた各自の名前(判明分)
森下真紀、柴田良吉、山本大作、片桐治朗、木次祐一、畑野文子、大島妙子
小西猛、中村清、中尾洋一、谷岡治朗、
橋田啓介、落合守、中田敏夫、野口早苗
ここまではわかる。
島崎あけみ・・・これも学園の子連れ狼のエピソードで寮に入ろうとする江川や塚本を煙にまくシーンで片桐が「あけみ」と呼んでいるのでなんとなくわかる
以下の人たちは名前と顔が一致しない。
池谷美絵子、金田とし子、西○○、大田○○、須賀○○子、桜井広之、田中
高山○○、原田ひろみ、斉藤、松本恵子?、山田 、彦坂○○、
、清水幸子、阿部文子、本橋○○、東、林、中川
桜井、高木、生田の名前が見当たらないのだが・・・


第24話 校長あなたまでがそんなことを 



寮母のウメさんが、異様に上機嫌である。寮の食事も豪華版。河野も寮生もなにがあったのかわからない。ウメさんは校長の杉田に対しても何か様子がおかしい。
寮の食堂室
寮の食堂室

食堂主任室でウメさんは河野にだけ「実は校長からラブレターをもらったの!」と告げる。河野はひどく驚き、校長に報告するが、校長は「出した覚えはない」と反論。しかし、思い当たる父子があった。実は校長がある女性に出すべきラブレターを寮の経費明細書と間違えてウメさんに渡してしまったのだ。誰に出そうとしたラブレターであるかはこの時点では杉田は明らかにしない。
校長の願いを受け、河野はウメさんに「ラブレターは間違いだった。返して欲しい」と求めるがウメさんは応じない。この会話を3-Dの生徒たちが立ち聞きしていた。
生徒たちは校長がいい年をしてラブレターを出したことに反感を持つ。
教室では塚本の歴史の授業中に「校長がラブレターを出したことの真否」を賭ける回覧がこっそりまわっていたが、塚本に見つかってしまい、江川に報告される。
やがて、江川・塚本は食堂主任室にウメさんを訪れ、校長からもらったラブレターを受け取ることに成功、江川はこれを職員会議のネタにし、校長を追い込む。(ラブレターの内容は万葉集)
3-Dの教室でも、「校長がラブレターなんて」と校長への反感が拡がるが、河野は「好きになったらラブレターくらい書く」と皆を諭す。
 さて、河原では校長と若い女性(児島みゆき)がなにやら深刻な話をしていた。たまたまそれを目撃した塚本は、その女性が花街の新富町にいる「そめか」という芸者(塚本は以前、江川に連れられて料亭に行ったことがあり、そめかを知っていた)であることを知り、至急、江川に報告する。江川は校長の大スキャンダルとばかり、そめかをたずね、今まで校長からもらったラブレターを買うことを告げる。
 河野はそめかを尋ね、ラブレターを返してくれと要求するが、彼女は「教頭先生に売ることにしたの」と断る。河野は激怒するが、それがかえってそめかの気をひいた。そして、河野はそめかの部屋で酒の飲み比べをし、もし、河野が勝ったら、ラブレターを返すことを約束する。河野は結局、負けてしまい、彼女の部屋に一泊し、翌日二日酔いの状態で登校する。3-Dの連中はこの経緯をしっており、授業を放棄する。そのとき、そめかも学校へ河野が忘れた上着を持ってやってくる。
それを知った、杉田校長は、3-Dに生徒を集め、江川・塚本・ウメさん、そしてそめかを集め事情を説明する。
 30年前(昭和17年)、好きな女性がいた。しかし、戦争中であり、死地に赴くつもりであったので、告白できないでいた。数年たってかえってくると、その女性は工場で体を壊し、死んでしまっていた。杉田は激しい悔恨・・・なぜ、告白しなかったか・・・にさいなまれた。最近、その女性にそっくりのそめかを知り、年甲斐もなく「老人に青春の夢を」ということで、そめかにラブレターを受け取って欲しいと願い出て、そめかも快諾してくれた・・・という事情だった。
 校長は責任をとって、辞表をだしたが、河野がそれを引き裂く。
 そして、校長が3-Dの生徒たちに万葉集を説明し「諸君もいい恋愛をしてください」というところで物語りは終了する。
校長のいつまでも恋心を持つということ、私は大賛成である。

※ロケ地情報

① 国士舘大学鶴川・・・校長がウメさんにおいかけられて逃げるシーン
② 河原・・・校長とそめかが別れるシーン。場所は特定できていないが多摩川ではないか
③ そめかのアパート・・・件のブログでは世田谷旧鳥山川、いっせん亭あたり。第19章ご参照。


※マニアック情報

① 今週の委員・・・吉田良一、中山京子、大野和美(下記②には見当たらなく、矛盾があるように見えるのだが・・・)
② 「校長がラブレターを出したことの真否」を賭ける回覧に記された生徒名
男子・・・柴田、山本、片桐、木次、小西、谷岡、中村、○本
     黒田、岡本、高瀬、片山、山田、根本、清水、野口、内田
女子・・・森下、__、桜井、島崎、山村、鈴木、中山、久保、溝口、松本、平田、村上
     高○(生田の名前がない・・・)



第25話 そのけんか私が買います 



高木の母(南風)がまだ、本調子ではないのに、店へ出るという。高木は「無理をしなくてもいい」というのだが・・・。店に行くと、杉と大学の教授が店にはいってきた。研究で九州の南へ行っていたらしく、久々の訪問である。どうやら、杉も高木の母もお互い恋をしているようだが、高木はそれが気に食わず、不機嫌になり、店を出て行った。
途中、高木は東高のサッカー部員と鉢合わせになり、キャプテン(水谷邦久)の小ばかにいたような発言に、堪忍袋の緒が切れ、けんかをしてしまう。
翌日、高木の自宅に風紀係の元倉がやってきて、説諭するが、高木は「もう太陽学園を退学したのでとやかくいわれる筋合いはない」という。しかし、元倉は「河野の判断で学校は休学扱いにしている」と返答、高木は河野に対しても反感をいだく。
そのとき、ばつのわるいことに、あの杉が土産を持って、高木の母の部屋を訪問する。高木のいらだち(杉と母の関係)はピークに達し、その土産をアパートの廊下にぶちあてて、杉に「帰れ」と叫ぶ。そして、練習中のサッカー部のところへ行き、河野へ抗議しまたどこかへ去っていった。心配した柴田・山本は河野の許可を得て、高木についていき、不穏な行動をしないよう、見張ることになる。
その高木は、「誰でもいいから最初にあった人間をぶん殴る」という。はたして最初に出会ったのは橋(野川水道橋)を三輪車でわたりつつあった幼児(見栄晴?)であった。さすがにそれは殴れない。しかし、次にあったのは運悪くチンピラ三人組。高木はけんかをふっかけるが柴田・山本の必死のとりなしで、なんとかその場は収まる。
そこで高木は今度は柴田・山本を殴ってしまう。
アパートへ戻った高木に生田は「杉さんが来ている」とつげる。そして、「おばさんもあの人が好きなのよ。誰だって、人を好きな権利はあるわ」と言う。
高木は処分を受けるため、学校へ呼び出されるが、高木を退学にしたくない柴田・山本は高木を弁護し、「高木さんに殴られたのではない」としらばくれ、「これは殴られたのではなく、河野によるしごき」とその場を繕う。そのおかげで、高木は退学を逃れる。
野川水道橋を南側から。
野川水道橋を南側から。
チンピラはこちら側(南側)からやってくる

 高木がアパートの部屋へ帰ると、台所の棚に杉の土産がおいていた。高木は生田から聞いた話もあり、母に「誰だって人を好きになる権利くらいある」とやさしく母に話、和解した。
 高木はさわやかな気持ちで自転車に乗って散歩にでかける。しかし、防波堤のところでランニング中の県立東高のサッカー部員に以前の仕返しとばかり、高木を拉致し、砂浜に連れて行きパンツを脱がされてしまった。
高木はカンカンになり、いったん、自宅へ帰り、木刀をもって、復讐に向かった。
驚いた、生田が河野・元倉に知らせた。松林の中で河野や3-Dのメンバーの見守る中、元倉は合気道で、高木の殴り込みを制止する。
そのとき、森下・畑野が血相を変えてとびこんできた。なんと、片桐と木次が東校に殴りこみに行ったという。河野や3-Dメンバーがあわてて砂浜に向かった。しかし、そこには人影は無い。と、そのときはるか彼方から「おーい!」という声。駆け寄ってみると、なんと片桐・木次が砂浜の中に、埋まっている。実は彼らは高木がまた殴りこみをして、退学になるのを回避するため、先回りしたが、逆に県立東のメンバーにパンツを脱がされたので、砂の中で待たざるを得なかった・・・ということだった。
高木は「ありがとう」と片桐・木次に礼を言う。
そして、そのあと全員で海岸を走るのであった。(このシーンは青春ものの定番。30年前は“臭い”と思っていたが、今見るとさわやかで感動的だ)

※ロケ地情報

① 高木の母の居酒屋・・・
特定できていない
② サッカー部練習のグラウンド・・・
特定できていない
③ 野川水道橋・・・
高木たちが三輪車にのった幼児とすれ違い、直後、高木がチンピラ三人組につっかかるシーン

野川水道橋を北側から
野川水道橋を北側から。チンピラは向こう側(南側)からやってくる

④ 海岸・・・
高木がパンツを脱がされるシーン。
⑤ 海岸・・・
ラストシーン。片桐・木次を助けに3-Dのメンバーが集まる海岸。湘南海岸、烏帽子岩か。第18章ご参照。
⑥ 五本松?・・・
元倉が殴りこみに向かう高木を合気道で制止するシーンは五本松付近と思われる
⑦    駒澤大学多摩川校舎東・・・高木がケンカ相手を探す。第19章ご参照。
五本松
五本松



※マニアック情報

① 高木と生田の住むアパートは第2話とはまったく違う構造で、部屋の相対関係も変わっている。第2話では高木が2階、生田が1階だったが今回は両方とも2階。
② ルパン三世の山田康雄さんが居酒屋の客として出演しておられる
③ 野川水道橋を三輪車で渡っている幼児は見栄晴そっくり



第26話 怪談ついにキャーっといわせたぞ 



寮の河野の部屋には、寮生が集まり、河野の怪談話を聞いている。みな、河野の話術にはまり込み、顔はひきつっている。
その夜、河野が就寝中、死に装束で長い髪を振り乱した、女性の「幽霊」が部屋に現れ、河野は恐怖におののき、ほうほうのていで、廊下に逃げ出し、寮生に助けを求める。しかし、寮生は河野の手の込んだ冗談だと思い、相手にしない。
翌朝、寮の食堂で、寮生たちは「河野が夢でもみた」と一笑に付すが河野は得心がいかない。そのときウメさんがこういった。「もしかしたら。その幽霊は本物かもしれない。昔、この寮がたつ前、ここは美しい女性の住む一軒屋だった。その娘が失恋して、そこの池(おそらく日大明誠の南にある池)に飛び込ん自殺した。だから、この寮を建てるときは盛大なお払いをした」という内容だ。寮生達は驚く。
その晩、こんどは「幽霊」が片桐の部屋に現れた。片桐も、ほうほうのていで河野の部屋に逃げ込む。
 翌日、幽霊なんていないと言い張る柴田・山本が、怖がりの木次を無理に誘い、寮に出向き、正体を暴こうとする。みなとりあえず河野の部屋に集まり、だべっている。そのとき、窓の外に幽霊が顔をのぞかせたが、見ていたのは木次だけだった。柴田・山本は寮の周辺の探索にでかけるが、なんと幽霊を2人、目撃してしまい、恐怖におののきながらも部河野の部屋に戻る。
そしてこんどは木次ひとりを残し、全員で、寮の探索にでかける。一人残された木次はひとりでいることの恐怖に耐えかね、皆を追いかける。しかし、階段のところで幽霊に遭遇、おどろいて、風呂場に逃げ込み浴槽のへりに腰掛けるが、なんと幽霊は浴槽の中から 現れ、木次の手を握ったのだ。(このあたり、ドラマといえ、私も非常に怖かった)
 もはや、恐怖の頂点に達した木次は浴室を出たところで腰をぬかしてしまう。そのときやっと皆が戻ってきた。恐怖におののく木次の指差す浴室の中に、皆ではいると女性の長い黒髪が落ちており、山本は「ギャー」と叫ぶ。
そのとき、河野は浴室の床に、ヘアピンが1本落ちているのを見つけた。河野は幽霊の正体の見当をつけたみたいだ。そして翌日、河野はそのヘアピンを持って、テニスの練習中の森下のヘアピンと照合すると、ぴたりと一致、幽霊の正体は森下だったのだ。
 さて、場面はかわって、さる湖のほとり。元倉の大学時代の知り合いの男性(村井国夫)が元倉にプロポーズをしているが、元倉は返事をしない。
 さて、森下の部屋では女子生徒が集まり、河野や寮生の恐怖の様子をネタに皆で談話をしていた。そのとき、もういないはずの幽霊の声に気づき、皆、河野の部屋に逃げ込む。
 幽霊の正体が森下だと知った片桐・木次・柴田・山本は女子生徒への仕返しとして、幽霊の人形を作り、ベランダにセットして女子生徒を驚かそうとするが、夜間のその準備作業中のまたしても幽霊に遭遇してしまう。森下の幽霊以外にもうひとりの幽霊がいるのだろうか・・。そして、彼らも河野の部屋に逃げ込む。最終的にウメさんや谷岡たちも河野の部屋に逃げ込んだ。今晩寮にいるのはこれで全員だ。にもかかわらず、幽霊らしき声が遠くの方から聞こえてくる。
翌晩、元倉が幽霊の正体を暴いてみせるといい、寮にやってくる。そして、彼女は一人で寮の2階の部屋で待機する。そして、21:30ころ、あの幽霊らしき声が聞こえてきた。そして、元倉のいる部屋の電気が消え、とびらがすーっとアキ、死に装束の幽霊が現れた。しかし、元倉は怖がるどころか、にこりと笑い「そんなところにいないではいってきなさい。ウメさん」と呼びかける。もう一人の幽霊の正体はウメさんだったのだ。ウメさんも皆の怪談話の仲間入りをしたかったのだ。
元倉は幽霊の正体がウメさんであることを知ったのはウメさんが「昔、この寮がたつ前、ここは美しい女性の住む一軒屋だった。その娘が失恋して、そこの池(おそらく日大明誠の南にある池)に飛び込ん自殺した」ということを吹聴していたことを知ったからだった。実は「ここには昔から屋敷などなかった」のだ。幽霊の声の正体はカセットテープだった・・・・。
 河野たちはあまりにも冷静な元倉になんとかキャーっといわせたい。
 そして、教室にお化けの人形をセットし元倉をおどろかそうとする。が、逆に、元倉が生物教室からもってきた骸骨の標本に自分の服を着せたものをセットし、河野たちを驚かせる。しかも、その驚いている河野たちの写真を撮り、女子生徒たちに公開したからたまらない。河野たちは物笑いのタネにされてしまう。  
 河野は最後の作戦に出た。それはサッカーの練習中につき指をしたふりをし、ゴムでできた指をあらかじめ手の中にセットし、それを元倉に引っ張ってもらうというものだ。
こんどは元倉もまんまとひっかかり、河野の「ちぎれた指」を見て、ついにキャーっと叫んだ。これで河野たちも溜飲を下げた。 さて、再び湖のほとり。元倉はやんわりと、男性(村井)のプロポーズを断る。
元倉はまるで先生らしくない河野をやはり好いていたのだろう。

※ロケ地情報

① テニスコート・・・日大明誠の体育館東側

テニスコートの位置
テニスコートの位置

② 国士舘鶴川グラウンド・・・河野の指が「ちぎれて」元倉がびっくりするシーン
③さる湖・・・件のブログでは城山湖か

※マニアック情報

①今週の委員・・・大島、中山堅次、藤原良子



第27話 犬も歩けば恋に当たる 



河野は山本に「脚力を鍛えるためにランニングせよ。でないとレギュラーからはずれるかもしれない」と指導。山本もしぶしぶランニングを開始する。
しかし、たまたま、ランニングの目的地の河原で、犬(ジャクリーヌ)の散歩中の女子高生に知り合い、彼女に一目ぼれ。それからは毎日嬉々としてランニングにでかける。
 そんなある朝、山本は彼女にコロという名の子犬を貰い受ける。そして、彼女がなんと太陽学園の江川教頭の娘のきよこであることを知り、愕然とする。
 山本はコロを自宅うらの倉庫の中でこっそりと飼うことにする。そして、授業をさぼって、物思いにふけるが、そのとき呼びに来た河野に今、恋をしていることを告白する。 一方、最初は犬を飼うことを猛反対していた母も山本の涙ながらの懇願の様子を見て、しぶしぶ承諾する。  ある日、コロの調子が悪くなり、山本は江川きよ子に相談、獣医に連れて行く。その帰途、2人で歩いているところを、心配してきよ子を探しに来た江川教頭に見つかってしまい、江川は激怒し、山本を処分しようとまでする。また娘には「山本は点数稼ぎのために ちかづいたのだ」などと適当なことを言う。
 元気のない山本に河野は「逃げることはない」と激励する。そこで、山本は意を決して、江川宅に出向き、「へんな意図できよ子さんに近づいたのではない」と説明に行くが、江川に追い返されてしまう。
 河野は山本に裏山で「自分も恋をしたことがあるがいつも片想い。しかし、恋をしたことのない人に金を貸すなということばもある。人類をここまで進歩させたのは失恋と酒だということばもある。世界中の人口の半分は女性。そのうち1人くらいは・・・・な!」
このことばで山本はすっかり元気になり、家に帰ると、なんと家にきよ子が来ていた。そして、2人で河原に出かける。きよ子は山本に「自分の父が恥ずかしい。東京の先輩の家に家出する」と告白する。山本は必死に引き止めるがきよ子の決心は固そうだ。  土曜日の午後の江川宅。そのきよ子の書置きが見つかり、江川はおろおろ、きよ子を探しに家を出、最終的に東山駅のホームできよ子を待つことにする。一方山本の連絡を受けた河野も東山駅(上野原駅)に到着、きよ子を見つけると「江川のもとにいってあげなさい」と声をかけ、きよ子もそれに従い、父のところへいく。大安心の江川。
 山本も今はすっかり元の元気を取り戻した。  

※ロケ地情報

① 国士舘鶴川・・・
冒頭のサッカー部練習シーン。ラスト、山本の蹴ったボールを江川がヘッディングするシーン。
② 堰・・・
山本と江川の娘が出会ったり、犬の散歩をするシーンはここと思われるのだが・・
③ 江川教頭宅・・・
特定できていない(表札には江川俊介と記されてある)
④ 日大明誠・・・
山本が河野に恋の相談をするのは体育館南側の坂
⑤ 勝瀬橋
⑥ つるかめ堂・・・和泉多摩川商店街か。第19章ご参照。

⑦ JR上野原駅・・・
江川が娘と再会するシーン。電気機関車のEF65(?)が見える。

上野原駅① 上野原駅②
上野原駅① 上野原駅②



※マニアック情報

①今週の委員・・・本橋修・山川光子・遠前和美



第28話 学校が面白いなんてバカじゃないか !! 



第_話に引き続き火野正平が登場する。
休学していた高木が今日から復学した。はしゃぎまくる高木。しかし、その彼に冷たい視線を送る者がいた。兵頭(火野)である。兵頭は以前、サッカー部コーチをしていたが結局、足が完全に治っておらず、退部したのだ。一方復学した高木はサッカー部の練習も再開、調子は上々である。しかし下校中の兵頭がまたしても冷たく笑ったため、高木は激怒、兵頭につっかかるが、河野に止められる。兵頭は高木に「お前ができるくらいのことは簡単にできる」と、ゴールのバーの一点に10回、ひとつもはずざず、シュートを決め、部員を驚かせる。高木はそれがしゃくで、自分も練習を開始する。
その様子を教室の窓からながめていた兵頭は入室してきた河野に「学校なんて、勉強試験卒業の繰り返し。」と達観したかのようなことを言う。河野は兵頭に「それと戦うべき」と激励する。兵頭は河野の一言に勇気を得たのか、河原で缶を蹴る練習一人でするが、やはりうまくいかない。
 高木はゴール・バーの特定の場所にシュートを連発で当てる練習の成果が出た。そこで、兵頭を呼び、その成果を見せるが、7本目で失敗する。兵頭がそれを見てせせら笑ったものだから、高木の怒りもついに頂点に達し、兵頭の頭めがけてシュートをし、それが兵頭に命中、兵頭はムチウチになってしまった。
 翌日、コルセットを首に巻いた兵頭は高木に校長室に行くように話す。高木の退学を検討しているようだ。高木はしばらく謹慎となる。
 高木をどうしても退学にしたくない、3-Dのメンバーは動き出す。そして兵頭と直談版をし、1週間兵頭をキャプテンにしたら、ムチウチはウソだったということにする、という密約が成立する。
 さあ、それから、兵頭キャプテンのもと地獄の練習が始まる。兵頭は部員に対し殴る、ける、むちでたたく、片桐の手を蹴る・・・あらゆるしごきを行う。また一方、教室では「兵頭さん」とさん付けで挨拶させる。それでも部員はついていく。そして、最終日、兵頭は「お前たちは不良だ。たばになってかかってくれば、俺なんて一撃だ。なぜ我慢する」といらだつ。部員たちは「高木が好きだから」と答える。
 そして、処分発表のときがやってきた。校長室で高木が退学処分を言い渡されようとしたまさにその時、兵頭が入室し、「ムチウチはうそ。兄の知り合いの医者に偽の診断書を作成してもらった」という。兵頭はそれをその「ウソ」を証明するためにグラウンドにでてシュートをするが、何本かシュートしたところで倒れてしまった。やはりムチウチはウソではなかったのだ。兵頭は高木や高木をかばう3-Dのメンバーの気持ちに心を打たれて、こんどは自分が犠牲になって高木の退学を回避しようとしたのだ!
 兵頭は入院した病院で見舞いに来た河野に「あいつらのためなら死んでもいいと思った」と告げる。そして、部員が入室した。そして、涙を流す兵頭に高木は「こっちこそありがとう」と例を言う(BGMは私の気に入りの曲)  

※ロケ地情報

① 日大明誠・・・サッカー部の練習。兵頭が高木をせせら笑い、高木が怒るシーン。
② 宿河原堰(?)・・・兵頭が一人で缶をける練習をするシーン。
           サッカー部員がしごきをうけるシーン。
③国士舘鶴川・・・兵頭がムチウチの「ウソ」を証明するためシュートをするシーン。


※マニアック情報

① 今週の委員・・・小池久美・松本○・小林芳雄
② この回より畑野がショートカット



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